台湾の夏でもおいしいアビウ『新黄蜜』——625gの果実を食べて分かったこと
台湾の暑い夏に収穫したアビウ『新黄蜜(シン・ホァンミー)』を実食。果重625g、糖度12〜12.5度、紅茶や蜂蜜を思わせる食味と季節差を紹介します。
台湾の熱帯果樹YouTuber・紅龍兄さんが栽培したアビウを試食しました。名称は『新黄蜜(シン・ホァンミー)』。旧品種『黄蜜』から生じた突然変異系統として説明され、夏の高温や日焼けに比較的強いアビウとして登場します。品種の来歴を示す公的資料は確認できていないため、ここでは動画内の栽培者による説明として紹介します。
樹齢2年の小さな木に着いた625gの果実
果実を収穫した木は樹齢2年で、4果を着けていました。試食した果実の重量は625g。収穫後の保存性・輸送性を見るため、収穫から約5日置いた果実です。落果時の衝撃による傷が一部にありましたが、切った際に出る白い乳液は少なく、動画内では完熟したことも関係するのではないかと推測しています。
果実の中には種が多く、果肉は白色を多く残していました。紅龍兄さんは、果肉全体が半透明になる状態より、白色部分が多い方が品質はよいと説明します。果皮色だけで食べ頃を決めず、収穫後の日数、軟化、果肉色、乳液の状態を合わせて見る必要があります。
夏果は糖度12〜12.5度
糖度計で測った夏果は12〜12.5度ほどでした。試食では、砂糖を入れた紅茶、蜂蜜を思わせる香りと甘さがあり、ミルクの印象は強くないと表現しています。果肉はみずみずしく、ややもちっとした食感でした。数値だけなら極端に高糖度ではありませんが、香りと食感を含めると十分においしいという評価です。
ここで重要なのは、糖度が食味のすべてではないことです。同じ糖度でも、酸味、香り、果肉の水分、乳液の残り方で印象は変わります。動画で食味と言葉、測定値を一緒に残すことは、図鑑の品種評価を厚くするうえで大きな意味があります。
冬のアビウはさらに糖度が上がることも
紅龍兄さんによれば、アビウは冬にゆっくり育った果実の品質が高まりやすく、冬向きの品種では糖度18〜20度に達する可能性があるとのことでした。一方、新黄蜜は夏にも果実を得やすい点が魅力とされ、主な収穫期以外にも少量の果実が得られる可能性が語られています。これは動画内の栽培者の観察であり、地域や樹齢、着果量が変われば同じ結果になるとは限りません。
台湾でも季節によって流通する果物が変わります。冬に品質のよいアビウが取れることには商品上の価値があり、夏にも一定の品質を保てる系統なら販売期間を広げられる可能性があります。品種評価では最高糖度だけでなく、どの季節に安定して取れるかも重要です。
沖縄で試すなら記録したい項目
沖縄でアビウを育てる場合は、開花日、収穫日、収穫後の日数、果重、糖度、乳液、果皮色、香り、食感を一緒に記録すると、品種と季節の違いを比較しやすくなります。台風対策や冬の最低気温に加え、夏の強光による果実障害も確認したい項目です。
動画では、新黄蜜の夏果は旧品種の黄蜜よりみずみずしく、黄蜜は比較的しっかりした、もちっとした食感だとも説明されました。今回の果実は、暑い時期でもアビウらしい甘さを楽しめる可能性を示しています。ただし、新黄蜜の正式な来歴や他地域での再現性は今後の確認が必要です。一本の試食結果を品種全体の結論にせず、毎年の記録を重ねることで、本当に夏向きの系統かが見えてきます。
参照した資料
・YouTube『台湾の猛暑でも作れる最高果実がやばかった!』 ・同動画の台湾華語・日本語正式字幕(2026年9月4日版) ・同動画の概要欄(2026年9月6日公開)
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